バンザイ!! 園芸パート2
〜みんなで野菜作りを楽しもう〜
[北館2 階・ショートステイ | 援助員 池松 翔、行 昭洋、 古井 敦子]
今回の園芸での取り組みは、3年前に行なったフロアでの園芸が利用者の日課となり、職員や利用者から好評であった為、日常生活における楽しみの一環として園芸(野菜作り)に取り組むことになりました。 当フロアにはショートステイだけではなく入居されている25名の利用者もおられます。 ショートステイ利用者の中でも園芸が好きという声があがっており、ショートステイ利用者、入居されている利用者に関係なく、毎日の生活に楽しみを持ってもらえるように取り組みを再度実施しました。
ロング利用者2名、ショートステイ利用者1名、職員3名でホームセンターへ買出しに行きました。
<購入品>
・ししとう・ピーマン・なすび・万願寺とうがらし・プチトマト・きゅうり・枝豆
①購入時の利用者の様子
ショートステイ利用者の方は昔、野菜作りをされた事もあり、品物(苗)をじっくり見て良い物を選んで下さりました。その時は、とてもいい表情をされてイキイキとされていました。
②苗植えの様子
ショートステイ利用者2 名、ロング利用者2 名の協力のもと、その日のうちに苗を植えました。皆様、経験豊富な方が多く、苗の植え方、プランターの置き方など、丁寧に指導をしてくれました。
③日課の水やりの様子
毎日の日課として、夕方に職員と一緒に数名ずつ交代( ショート利用者含め、ほとんどの利用者が参加できるように) で水遣りを行いました。そのお陰で、野菜も立派に育ってとてもおいしそうでした。
④野菜の収穫の様子
野菜が育つと適時、利用者と一緒に収穫を行いました。「うわ〜大きくなってる」「おいしそう」など言われながら皆様、とても楽しそうに収穫をされていました。
⑤収穫した野菜を給食課に調理を依頼し食べている様子
収穫した野菜を調理師に依頼してサラダを作り、皆様で試食しました。「とてもおいしかった」と好評でした。
植えた苗が立派に育ち、収穫することが出来ました。毎日の日課としての水遣りは、3 年前と生活スペースが変わっており園庭に行く距離が遠くなったため積極的に行こうとされる利用者は少なくなったように思うが、職員が声掛けを行い園庭に出ると水遣りを積極的に行ってくれました。利用者皆様が日々の園での生活の中で日課として水遣りを行い、また、皆様で育てた野菜を収穫して食し、自分達で育てた野菜がこんなに「おいしいんや」と実感できたことはとてもよかったと思います。
園芸を通じて園庭に出て外の空気を吸い、自然と触れ合う事で少しでも心の癒しになってくれたのではないかと思います。身体のいろいろな筋肉を使い、汗を流すことによって、心地よい疲労感と爽快感をもたらし、また、筋肉の退化を防いだり、それを強化することに繋がったと思います。
また道具を使い、考えながら指先を動かすことにより、脳へ程よい刺激を与え脳を活性化させることにもなったと思います。
花や野菜などの植物を育てることによって「芽が出た」「花が咲いた」「野菜が実った」という達成の喜びは自信と新たな意欲を生むことに繋がり、昔に農家を営んでいた方や野菜を育てていても様々な事情で出来なくなってしまった方に活動してもらい感性を刺激することで生き生きとした感情がよみがえることは意欲の向上にも繋がりました。
様々な施設で園芸療法が取り入れられています。園芸療法とは、園芸を通じて、心身の機能や状態を回復させていくことです。決して上手に育てることが目的ではありません。まず、野菜などを栽培することは、身体を動かすので、筋力の低下を予防することになり、不足しがちな運動をする効果があると言われています。そして共同で作業していくことができ、自分たちが育てた野菜を収穫することで、自信と喜びがうまれます。農業をしていた人であればその時期の旬の野菜の話などに会話を広げていくことが出来ます。認知症の利用者にとっても、脳や身体にもいい刺激を与えることになります。
3 年前と今回の園芸を通じて、苗の買出し、苗植え、日々の水遣り、収穫といった利用者個々に役割りを持って取り組むことで少なからず、日常生活に責任・楽しみを持って取り組めたと思います。始めはどんな野菜が育つのか心配でしたが野菜が実り、その野菜を利用者皆様で食べる事ができたのはよかったです。今後も継続して日々、利用者の皆様が楽しんで取り組める企画を考えて実行して行きたいと思います。